(著者:アールスリーインスティテュート 池上 緑)
はじめに
はじめましての方ははじめまして。
普段お会いしている方は、Tipsでははじめまして。
アールスリーインスティテュートでgusukuエバンジェリストをしている池上です。
本Tipsでは弊社が提供するkintoneによるアプリ開発をより便利にするためのサービスgusukuの基本的な機能についてご紹介します。
内容は kintone devCamp 2016 Spring のハンズオンセッションで実施したものと同一となります。
当日のハンズオン資料はこちら。
http://www.slideshare.net/r3it/kintone-devcamp-2016-spring-gusukukintone
そもそもgusukuとはどのようなサービスか
gusukuとは、弊社アールスリーが提供するkintoneによるアプリ開発をサポートするサービスです。
大きくわけて以下のような機能があります。
- 基本機能
- バージョン管理+アプリ配布機能
- 添付ファイル保存プラグイン(kintoneプラグイン)
- オプション機能
- Excel帳票プラグイン(kintoneプラグイン)
- バックアップ・リストア機能
主な利用シーン
kintoneでアプリを開発している時、以下のような状況になることはありませんか?
- 間違ってフィールド削除して中のデータが消えちゃった!
- アプリの変更する時に、テストアプリで変更して、本番アプリでも同じ変更をするの面倒だな・・・
- JavaScriptでカスタマイズをしたいが、フィールドコードは何だっけ?
アプリの開発中に不便な点が出てくるケースがあると思います。
kintoneだけだとちょっとひと手間がかかったり、実現が難しかったりするものを、画面上の操作で簡単に出来るようにしたkintoneアプリ開発のお助けサービス!それがgusukuです。
第1回目となる今回は基本機能の前編、基本となるバージョン管理についてご紹介していきます。
gusukuのはじめ方
gusukuはkintoneと同じように、ブラウザからログインして利用するサービスです。
専用の画面があり、その上でkintoneのアプリを操作していきます。
kintoneアプリ開発のお助けサービスであるため、kintoneとセットで利用します。
gusuku単独では利用できませんのでご注意下さい。
gusukuアカウントの作成
まずはアカウントを取得して画面からログインを行います。
ログイン方法は2パターンあります。
どちらでもお好みのログイン方法をお選び下さい。
- Facebook/googleアカウント等外部サービスの認証情報を利用したログイン
- gusuku専用のアカウントを利用したログイン(新規作成)
gusukuでkintoneアプリを管理する(バージョン管理)
kintoneのアプリをgusukuに登録する
プロジェクトの作成
ログインすると、プロジェクト一覧というポータル画面が出てくるので、この画面上から「プロジェクト」を作成します。
初回ログイン後はプロジェクトがひとつも存在していない状態です。
プロジェクトがまったく存在していない場合、チュートリアルで以下のようなポップアップが出るのでそれに従えばOKです。
環境の作成
プロジェクト作成後に、環境を追加します。
作成したプロジェクト名をクリックします。
クリックすると、以下のようなポップアップが表示されます。
gusukuの環境追加画面では、登録したいkintoneアプリのスペース・スレッド情報が必要になります。
kintoneアプリのURLをチェックして、メモしておきます。
- サブドメイン情報(図の矢印部分)
- スペース情報(URLの「#/space/★」の★部分。この画面上では「3」)
- スレッド情報(URLの「/thread/☆」の☆部分。この画面上では「3」)
メモした情報を環境追加画面で設定します。
また、スペース種別設定、スレッドID設定以外に、kintoneのログイン情報が必要となります。
こちらもご自身でご利用されているログイン名、パスワードをご用意下さい。
※管理者権限(Administrator相当)アカウントをご存知の方は、そのログイン情報をお使い頂くほうが確実です。
プロジェクト名について
実際の開発現場で利用することを想定すると、「案件名」「プロジェクト名」を登録するのが一般的です。
(ユーザーの方)アプリのカテゴリ・種類(営業支援系、顧客管理用など)というように目的別に登録頂くと管理しやすいかもしれません。
環境名について
開発者の方
通常のシステム開発でも、「開発環境」「本番環境」と環境を分けて開発されているケースが多いと思いますので、現場のルールに沿った形で登録して下さい。
ユーザーの方
そもそも「開発環境」「本番環境」なんて環境を分けていないよ!という方も多いと思います。
そのような場合は、kintone上のスペース名 = gusukuの環境名のように考えてみましょう。
(補足)gusukuの環境管理
※次回アプリの配布編で設定について説明します。
gusukuでは、複数のkintone環境をひとつのプロジェクトで一元管理することが可能です。
kintoneアプリの登録
いよいよkintoneアプリをgusukuに登録します。
作成済みの環境名をクリックします。
アプリ追加ボタンをクリックして追加します。
ここで、kintoneアプリのappidが必要になりますので、こちらもappidを調べておきましょう。
登録対象となるアプリは、kintoneのURLから調べることが可能です。
この図の例では「32」となります。
追加画面で先ほど確認したappidを入力するとアプリを登録することができます。
(図では上で調べたappidとは異なりますが、ご自身で調べたidを入力して下さい)
(補足)ルックアップなどで紐付いている複数のkintoneアプリを登録する場合
ルックアップなどで紐付いているアプリがある場合は、ルックアップで参照されているアプリ( = マスタアプリ)を先に登録します。
アプリのバージョン管理(差分の取り込み)
gusukuにkintoneアプリを登録をした時点で、初回の取り込みは完了しています。
初回の取り込みが完了した段階で、バージョンは「1」となります。
kintoneでフィールドの追加・変更作業を行ってみましょう。
その後、gusukuの画面上で「アプリ取り込み」をクリックします。
※取り込みは自動では行われませんので、ご自身のタイミングで取り込みを行って下さい。
アプリの取り込み時には、作業ログを残すことができます。
今回は備考欄フィールド(文字列)を追加したので、その内容で記載しました。
実行すると、バージョンが「2」に上がります。
これで変更箇所の取り込みができました。
過去のバージョンとの差分の確認も画面上から行うことが可能です。
アプリのバージョン管理(過去のバージョンへ戻す)
変更前の状態に戻してみましょう。
アプリを変更前の状態に戻す時は戻したいバージョンを選択して、現在アプリが登録されている環境(この図では「ステージング環境」)を選択し、「指定バージョンの配布」をクリックします。
先ほどのアプリ取り込み同様、作業ログを残します。
今回のアプリには、アクセス権は未設定、アプリ名の変更もないため、チェックは入れていません。
実行すると、kintoneアプリがgusukuで指定したバージョンの状態まで戻ります。
アプリを過去の状態に戻す時の注意点
アプリのバージョンで戻せるのは、「取り込みを行った時点」になります。
イメージとしては、Windowsの復元ポイントがわかりやすいかもしれません。
Windowsも復元ポイントを作成して、有事の際のリカバリには、過去の作成済みの復元ポイントを選択しますよね?
そのイメージです。
こまめにgusukuからkintoneアプリの取り込みをしていない場合、過去のバージョンへ戻す作業を行うと、過去の取り込んだタイミング次第では、本来戻したい時点より更に遡って過去の状態にまで戻ってしまうこともある危険性があります。
そのためkintoneアプリの変更を一作業行うタイミングで、gusukuに取り込むことをお勧めします。
次回は「アプリの配布機能」と「基本の便利機能」についてご紹介します!
お問い合わせ先
gusukuに関するお問い合わせはこちらよりお願いします。
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